管理栄養士と栄養士とは？

管理栄養士と栄養士はどちらも栄養面から人々の健康増進に貢献し、豊かな食生活の実現を担う専門職です。
本章では管理栄養士、栄養士についての解説と、その違いについてご説明いたします。

管理栄養士とは

管理栄養士は厚生労働大臣の免許を受けた国家資格です。
管理栄養士になるには、栄養士免許を取得した上で、さらに国家試験を受験して合格する必要があります。
そのため、多くの方は管理栄養士養成施設の四年制大学で学び、卒業と同時に栄養士免許を取得して管理栄養士国家試験に臨みます。
そして管理栄養士の仕事内容は栄養士法という法律の中で定められ、管理栄養士という名称を用いて①～④のような仕事を行う者、とされています。
①傷病者に対する療養のため必要な栄養の指導を行う
②個人の身体状況、栄養状態等に応じた高度の専門的知識及び技術を要する健康の保持増進のための栄養の指導を行う
③特定多数人に対して継続的に食事を供給する施設における利用者の身体の状況、栄養状態、利用の状況等に応じた特別の配慮を必要とする給食管理を行う
④特定多数人に対して継続的に食事を提供する施設に対する栄養改善上必要な指導等を行う

栄養士とは

栄養士になるには厚生労働大臣の指定した栄養士養成施設において２年以上、栄養士として必要な知識・技能を学ぶ必要があります。そして、それらを習得した方に対して栄養士の免許状が与えられます。
そして、栄養士の仕事内容も栄養士法で定義され、都道府県知事の免許を受けて、栄養士の名称を用いて栄養の指導に従事することを仕事としている者、とされています。

管理栄養士と栄養士の違い

栄養士は栄養の指導全般を行うことを仕事としており、働く職場によりその内容は幅広く多様です。
具体的な例をあげると、栄養士、管理栄養士はともに学校や病院などに代表される一定規模以上の給食施設で献立作成、給食管理運営、衛生管理や栄養の指導に従事します。また、学校現場において栄養教諭^※として食育を担うこともあります。
さらに管理栄養士は、医療現場において食事療法を必要とする患者様へ栄養カウンセリングを行い、ほかの専門職と協力して進められる「栄養ケア」の中心的な役割も果たします。
このように、管理栄養士は、栄養士の中でも特に、法律の中で定義づけられたことができる能力を持つ者と言えます。
食事提供などを通して、対象となる方の年齢や身体状況に応じた栄養改善に取り組み、そのために必要な栄養教育・栄養相談を行って、人々の健康増進や豊かな食生活の実現に貢献する、食と栄養の専門職です。

※栄養教諭免許状が必要になります。

おわりに

管理栄養士・栄養士について、そしてその違いについてご説明させていただきました。
人々の生活や社会を食と栄養から支える管理栄養士・栄養士を目指してみてはいかがでしょうか？

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