お客様が訪ねてきてくださいました!

在宅看護学の分野にいると、ともに働く職種も看護の対象となる方々も様々で、たくさんの出会いがあります。
この日は、そんな中でも障がいのある当事者としてのお話をお聞かせくださる鈴東裕己さんが在宅看護学領域を訪ねてきてくださいました。(鈴東さんの詳しい情報はコチラへ
いつも大阪市内から外出支援のヘルパーさんとともに車椅子で来てくださいます。
ですが、この日は落雷で阪急千里線のダイヤが乱れており、千里中央経由でバスに乗ってきてくださったそうです。
車椅子での迂回、バスへの乗車、とても大変だったと思いますが、お疲れの様子を全く見せられず、お会いするなり「菱田先生はお元気ですか?」と逆にお尋ねいただいたくらいです。

在宅看護学領域の科目は次年度から新しいカリキュラムへと移行していきます。
時間数が大幅に増え、教育内容をこれまでよりも充実したものにしていきたいと教員一同ワクワクしているところです。
学生はそれまでの生活の中で病気や障がいのある当事者と出会うことはあまりないでしょう。
その方々の思いをお聞きする機会はさらに少ないと思います。
ですので、講義や演習の中で当事者の視点から学生たちに何か伝えることができれば、より在宅看護を学生たちが興味を持って理解してくれるのでは!と考えていました。
鈴東さんは「そんなことならいつでも呼んでください!」と言ってくださる貴重な人材です。
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写真は、学生たちにどんなことをお伝えいただきたいかということを打合せしている風景です。(写真左からヘルパーさん、鈴東さん、藤田教授、撮影:菱田)
鈴東さんはRingという事業所を個人事業主として立ち上げ、学校や企業等からの依頼で講演をすることをお仕事とされています。
そのほかにもSNSや動画配信サイトでの情報発信、当事者の会の役割、ホームページでのバリアフリー情報の提供、著書の出版など、障がい者やその周りを取り巻く人々に精力的に情報発信しておられます。
そのようなご経験からくる思い、考えはきっと学生の心に響くのではないかと思います。私たち教員も、時々訪ねてきてくださってお話しくださるなかからいろんなことを学ばせていただいています。

帰りも阪急電車は運転見合わせで迂回して帰宅されました。
おまけに雨… 車いすで雨の中、どうやってバスと電車を乗り継いで帰られるのか…?
たとえヘルパーさんがおられたとしても大変なことだと思います。
みなさんも少し想像してみてください。
鈴東さんのことに限らず、相手のことを考えて想像することが看護を必要とする方々の理解につながるのだと思います。

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