2025年5月16日(金)・17日(土)の2日間、千里金蘭大学・大学院では今年度新たに開設された【simulation Lab】を活用し、看護学部3年生を対象としたシミュレーション演習および臨床看護師を対象としたリカレント研修を開催しました。
◆ 看護学部3年生:術後観察力・評価(アセスメント)能力を育てる
16日(金)には、『クリティカルケア看護学援助論演習』において看護学部3年生を対象とした術後観察のシミュレーション演習を実施しました。
直腸切除術後患者を想定したシナリオに基づき、高機能シミュレーターを活用して臨床現場に近い緊張感の中、チームで情報を収集・統合し、術後合併症を評価しました。演習後の振り返りでは、学生から「観察で得られた情報をどのように統合して評価につなげるのかの重要性に気づけた」などの声が聞かれ、気づきを通して学びを深める機会となりました。
◆ リカレント研修:テーマ「研修にシミュレーション教育を活かすには」
17日(土)には、臨床看護師を対象としたリカレント研修を開催しました。
教育学・教育工学の視点を踏まえた平尾明美教授による講義では、シミュレーション教育の理論的背景や、学習者の成長を支える振り返り(デブリーフィング)の手法、さらには臨床現場で導入する際の実践的ポイントなど具体的な解説がありました。演習では、前田晃史講師とシミュレーション教育に精通されている名古屋市立大学大学院の船木淳准教授から直接ご指導いただきました。シナリオを用いて、参加者自身が教育者としての視点からシミュレーション教育を体験しました。参加者からは「院内研修に応用できる具体的なイメージが持てた」、「教育担当者として必要な視点と手法が学べた」など感想が寄せられ、実践的で有意義な学びの機会となったことがうかがえました。
今年度新設された【simulation Lab】では、学生の実践力を高める教育の場としてはもちろん、地域の看護職の専門性向上にも貢献する学びの拠点としての今後も活用していきます!