保育士に話題のモンテッソーリ教育についてご説明

保育園でのモンテッソーリ教育

保育士は子どもの発育にかかわる大事な仕事を日々行っています。
なかには、「この指導方法でいいのだろうか」と考えられている方もいるのではないでしょうか。
本記事では、保育士の間で近年話題のモンテッソーリ教育についてご説明します。

モンテッソーリ教育とは?

モンテッソーリ教育とは、医師であり教育家であったマリア・モンテッソーリ博士が考案した教育方法です。
歩くことを教えなくても歩いたり、食べ方を教えなくても食べ方を覚えたりなど、子どもには自分を育てる力が備わっているという考えを前提とした教育方法で、自己教育力がもととなっています。
教育目的は一言でいうと「自立」であり、「自立していて有能、責任感と他人への思いやりもあり、生涯学び続ける姿勢を高くもった人間を育てること」が挙げられます。

その教育方法については多くの学術機関や教育機関でも立証されている、子どもの発育という観点において有効な教育方法であるといえます。

モンテッソーリ教育の特徴

幼児は発達段階において、その段階に応じた事柄に反応し、関心を示します。
この、ある特定の事柄に対して感受性が高まる時期を敏感期といいます。
この敏感期に対応した環境を準備することで、子どもは無理なく環境を吸収し、環境に適応します。
そして、好きな活動を選んでじっくり取り組むことにより集中力や自主性が育まれます。
モンテッソーリ教育は子どもの敏感期を重視して行われています。
また、その教育内容は、大きく5つの分野に分けることができます。
こちらでは、各分野についてご説明します。

日常生活の分野

大人の真似をして、日常生活の練習を行うことを指します。
0~6歳の時期の幼児は運動に対する敏感期にあたり、大人の真似を通して、体の動かし方を身につけていきます。
手足や指先の動かし方を身につけ、「自分でコントロールする」成功体験を通して自信を育みます。
「子どもはできないのではなく、やり方を知らない」という考えに基づき、日常生活での動きや道具の持ち方、正しい使い方などを伝えます。
机に座って学ぶことより、体や手足を動かして体感的に学ぶことが得意な時期に合わせた教育と言えます。

感覚教育

視覚や聴覚など、人が持つ感覚を養うための教育です。
0~6歳ごろの幼児は感覚の敏感期にあたり、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚といった感覚器官が発達し、外部からのさまざまな情報を収集できるようになります。
実際に見たり、聞いたり、触ったり、こういった体験を通した教育を導入することで五感が刺激され、脳の発達にもつながっていきます。

言語教育

モンテッソーリ教育において言語教育は重要な分野と考えられており、幼児は周りの環境に応じて母国語を習得していきます。
この言語の敏感期には、聞く、話す、書く、読む、といった段階で感受性が高まり、その時期に応じた教育を行うことで幼児は言語を習得しやすくなります。
例えば、絵カードや単語カードなどを使い、「これは○○」といったように、見たものや感じたものを言語化するための教育を行います。

算数教育

4歳~6歳ごろの幼児期にはエレベーターの階層や、街中の標識に記載されている数字に敏感になる「数の敏感期」というものがあります。
モンテッソーリ教育において算数教育は、具体物を実際に手に取って対にしたり、順番にしたりする活動を通して数や量や図形を体感的に学べる教育を行います。

文化教育

子どもが興味を持つのは周囲の環境だけではありません。
地理や歴史、動植物、美術など、さまざまな文化的要素にも興味を持ちます。
文化教育は子どもたちの「もっと知りたい!」という知的欲求を伸ばし、磨くための教育です。
幼児期に知的欲求を醸成させることは、以降の学習やさまざまな事柄への取り組みに積極性を持たせる大事な要素になります。

おわりに

本記事では、保育士の間で近年話題のモンテッソーリ教育についてご説明しました。
モンテッソーリ教育とは、子どもの自主性を伸ばす、生涯にわたって学習する能力を身につける教育であるといえます。
保育士をめざす皆さまも、自分が考えている進学先でどういった教育方法を学べるのか、ということを調べてみることをおすすめします。

出典:公益財団法人 日本モンテッソーリ教育綜合研究所
https://sainou.or.jp/montessori/about-montessori/

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