小学校教諭になるには?教員免許の取得方法や仕事内容などを解説

小学校教諭

小学校教諭をめざしている方に向けて、その仕事内容とどうすればなることができるのかを本記事ではまとめました。
ぜひご覧ください。

小学校教諭とは

小学校教諭とは、小学校に在籍する満六歳から満十二歳の児童に対し、各教科等の授業や行事など特別活動の指導を通して、知・徳・体にわたる「生きる力」を育み、児童の個性の伸長や人間性の形成・育成を行う教員を指します。
小学校は義務教育のスタートであり、その中で指導にあたる小学校教諭は児童に中等・高等教育への基礎となる確かな学力を身につけさせると同時に、社会性や協調性、思いやり等の豊かな心、たくましく生きるための健康や体力を養うなど非常に重要な役割を担います。

小学校教諭の仕事内容

小学校教諭の仕事内容は非常に多岐に亘ります。
小学校教諭は通常、学級担任として、国語、算数、理科、社会、音楽、図画工作、体育などの各教科と特別の教科である道徳、総合的な学習の時間の指導などを行います。2020年度からは、高学年の教科に外国語が加わり、算数や理科の授業等を通したプログラミング教育も始まりました。
また、各教科の授業を行うためには、指導計画の作成や教材づくり、授業研究などを先生方と協働して行います。学校組織の一員としてチームワークや同僚との意思疎通は不可欠です。
その他、学級活動を通じて学校生活の充実を図り、遠足や運動会など、児童たちが楽しみにしている行事や、クラブ活動の指導、家庭や地域との連携なども大切な仕事です。とくに家庭との連携は重要で、学校での様子を伝え、保護者と共に児童の成長を喜び、そして、その成長を促していきます。そのために、家庭訪問や懇談会を行うことがあります。
多感な年齢である児童の学習面・生活面での指導を行い、豊かな人間性を育むため、非常に多くの仕事を丁寧に行う必要があります。

小学校教諭にはどんな人が向いている?

小学校教諭には、一般的に子どもが好きな人が向いていると言われますが、それだけではありません。子どもたちのことが好きであると同時に、子どもの発達についての深い理解が求められます。「教師は授業で勝負する」と言われるように、確かな教科の専門性と児童をひきつけわかりやすい授業を行う小学校教諭の授業力は教師の資質・能力の根幹をなすものです。このことは、自身の教育のプロとしての自覚と教えることに対する熱意と学び続ける姿勢が必要とされることを意味します。そのため、学習指導要領に定められた指導内容等を身に着けることはもちろん、児童の主体的・対話的で深い学びを実現する実践的指導力、そのための教材研究などがとても重要になってきます。
教材研究を行う中で、どのような教え方をすればより分かりやすく、学ぶ喜びのある授業が出来るのか、個々の児童は、今どこまで教えた授業内容を理解しているのか、などを考える必要があります。
また、各教科等の授業だけではなく、小学校の先生は学校教育を通して、児童の心身の発達を育む役割を担っています。一人ひとりの児童の思いに寄り添い、共感的理解を図るなど、カウンセリングマインドやコミュニケーション力、体調や気持ちなどを上手にくみ取る観察眼も非常に重要な資質となってきます。

千里金蘭大学では、体験や演習を通した小学校教諭に必要なスキルを身につけることができます。

小学校教諭に求められるスキル

小学校教諭に求められるスキル

小学校教諭には、下記のようなスキルが求められます。

授業の内容を分かりやすく、的確に伝える技術

小学校では、国語や算数といった科目をひとりで指導するため、どの児童にも学習内容を的確に、分かりやすく教える技術が求められます。
中学校や高等学校の教諭などと異なり複数の科目をひとりで指導する小学校教諭は、各科目の専門性を追求して指導方法、指導内容を考えなければなりません。また、すべての児童が学習内容を理解し、学ぶ喜びを感じることが出来るように、一人ひとりに応じた工夫を行う能力と粘り強さも小学校教諭には求められています。

カリキュラム・マネジメント能力

教育の質を向上するため、文部科学省はカリキュラム・マネジメントの必要性を示しています。カリキュラム・マネジメントについては様々な視点がありますが、小学校におけるどの職階、職種にも求められるのは、P(Plan)、D(Do)、C(Check)、A(Action)サイクルにより、絶えず自分たちの教育の質を高める日々の営みです。主体的で深い学びを実現するために、児童の実態を踏まえ、常に教育活動を振り返りながら改善を続ける謙虚さや計画性、広く協働して学校の教育目標を達成する力などが求められています。

小学校教諭のやりがい

こちらでは、小学校教諭のやりがいをご紹介します。

児童の人間形成に関われる

小学校では授業だけではなく、給食指導や休み時間など、一日の学校生活全体を通して児童たちの人間形成にも深く関わります。
とくに6歳から12歳は、人間形成において重要な時期と言われているだけに、小学校教諭には大きな責任が伴います。
しかも自他の命や人権を尊重する心、美しいものに感動する心、正義感や協調性など心豊かな児童の育成は、重要な教育課題です。児童に豊かな人間性と社会性を育み、子どもたちの自立した人間としての成長に携わることができるという点は、小学校教諭のやりがいのひとつだと言えます。

子どもの成長を実感できる

子どもたちの成長は、年齢を問わず皆さんが考えられている以上に早いものです。
昨日までできなかったことができるようになった、解けなかった問題が解けるようになったなどは成長の証と言えます。
子どもたちが成長する機会を間近で見ることができる点は、小学校教諭のやりがいだと言えるでしょう。

自分のクラスを持つことができる

先述の通り、小学校教諭はひとりで複数の科目を指導するだけではなく、担任として自分の学級を任され、学級経営に努めます。教育的愛情と不断の努力により
担任と児童、児童相互の信頼関係が結ばれて一体感が生まれ、学級が児童にとって最良の居場所となる時、小学校教諭としてのやりがいと大きな喜びを感じることでしょう。

小学校教諭になるには

小学校教諭になるには、教職課程のある大学などの教育機関で小学校教員の養成課程を修了し、小学校教諭の普通免許状を取得するのが一般的です。
小学校教諭の普通免許状は3種類あり、それぞれの免許状の取得に必要な単位数が異なります。
小学校教諭一種免許状は大学で、小学校教諭二種免許状は短期大学で、小学校教諭専修免許状は大学院で取得することができます。
それぞれの免許状で指導可能な範囲はかわりませんが、短期大学で取得できる二種免許状の取得者には小学校教諭になった後、一種免許状取得の努力義務が課せられます。そのため、小学校教諭をめざす多くの方は、小学校教諭の免許が取得できる教職課程のある四年制大学で小学校教諭一種免許状を取得します。
なお、小学校教諭として教壇に立ち子どもたちの指導に当たるには、各都道府県などが実施する教員採用試験に合格し、小学校教諭として採用される必要があります。免許、資格の取得と共に教員採用試験に対する様々な指導、支援を行うために、千里金蘭大学では学内組織として教職支援センターを設置し、毎年、学校現場に小学校教諭を送り出しています。

公立と私立では、採用後に赴任するまでの流れが違う?

小学校では、公立と私立によって採用後の赴任先や採用方法が異なります。
公立小学校は、都道府県や政令指定都市の教育委員会等が実施している、教員採用試験に合格しなければなりません。
私立小学校は、対象となる学校の採用試験に合格することで、就職することができます。
赴任先について、通常、公立小学校では採用試験を実施する自治体が予め教員採用試験の受験案内や実施要項などに校種等別の勤務先として定める学校に配属されます。また、採用後についても、自治体ごとに同一校での在職年限が定められており、年限を越えて同じ学校に勤務し続けることは出来ません。
一方、私立小学校では、ほとんどの場合採用試験に合格した学校に勤務することになりますが、学校法人の経営方針にもよります。
いずれの試験でも筆答対策だけでは不十分です。教員採用試験では、面接や論文、模擬授業、実技などが行われることから、大学でしっかりと対策を練ってから試験に臨むようにしましょう。

教員採用試験や大学の学費(初年度納付金)について

【教員採用試験について】

小学校教諭になるには教職課程のある大学などで小学校教諭一種免許状を取得するなど、必要な免許状を取得する必要があります。
そして、この免許状を取得したうえで、教員採用試験に合格する必要があります。

【教員採用試験は難関?】

教員採用試験というと「難関」というイメージがあるのではないでしょうか?
確かに、小学校教諭は人気が高く、各都道府県が行う教員採用試験には毎年多くの受験者が集まります。
しかし、近年この教員採用試験受験者にとって様々な追い風とも言うべき状況があります。
まず、近年の教員採用試験の競争倍率は下降傾向にあります。これは小学校教諭をめざす人材が減少しているのではなく、世代交代など様々な要因に伴い、小学校教諭が不足して採用人数が増えているということです。
また、2020年12月、政府は公立小学校の1クラスあたりの上限人数を2025年度までに40名から35名に全学年引き下げることを決定いたしました。これに伴って今後ますます小学校教諭の担い手は必要とされることが予想されます。

【学費について】

小学校教諭一種免許状を取得できる大学は大阪府に22大学あり、そのうち私立大学の初年度納付金は、130万円~145万円となる大学が多いようです。※1
千里金蘭大学では学費の負担を軽減し、小学校教諭をめざせるように様々な奨学金制度を設けています。
※1:株式会社日本ドリコム調べ。他大学の通信教育課程の併修などが必要な大学を除く。

◆教育学部教育学科 チャレンジAO・指定校型スカラシップ制度

教育学部教育学科の総合型選抜 チャレンジAO(Ⅰ期~Ⅳ期)・学校推薦型選抜 指定校型(Ⅰ期)合格者で全体の評定平均値3.5以上の方を対象に、入学金の一部または全額を免除、初年度授業料の25万円を給付を受けられます。

◆教育学部特待生奨学金

総合型選抜 基礎学力型 前期A日程・B日程※1または大学入学共通テスト利用型選抜 Ⅰ期※2において教育学部を受験し、入学試験の合計得点率が60%を超え、かつ合計点(調査書を除く)で高得点を取得した方を対象に、授業料の半額を最大4年間減免(最大150万円)するサポートを受けられます。

※1 科目合計点(調査書の全体の学習成績の状況(評定平均値)を得点化した点数を除く)
※2 成績上位者

◆入学試験成績優秀者奨学金

一般選抜前期(2科目型)において、 高得点(60%以上)を取得した方(4名程度)を対象に、初年度後期授業料より24万円の減免を受けることができます。

◆学業成績優秀者奨学金

千里金蘭大学に在籍する2年次以上の方で、人格・学業成績の優れた教育学部教育学科の各学年次の成績上位2名以内の方は、年間授業料の1/3相当額の減免を受けることができます。

遠隔地学生援助

本学から自宅までの最短営業距離(電車・バス等)が70km以上離れた下宿者・マンション等居住者を対象に年額12万円の給付を4年間受けることができます。

千里金蘭大学 教育学部のオープンキャンパス

本学では小学校教諭をはじめとして、幼稚園教諭、保育士をめざす高校生に向けたさまざまなコンテンツを用意しています。
オープンキャンパスでは大学での学びを理解するだけではなく、在学生の話を自由に聞く時間があります。
また、自分でオープンキャンパスのプログラムを選べるため、体験したいものだけをピックアップすることができます。
本学にご興味を持った方は、下記よりお気軽にご参加ください。

本学ページ:オープンキャンパス
https://www.kinran.ac.jp/cheer/opencampus/

まとめ

小学校教諭は各教科や行事、生活面の指導など学校教育全体を通じて、子どもたちの心身の発達を促していく重要な役割を担っています。そのような小学校教諭の仕事内容、小学校教諭をめざすにあたりどのような資質・能力を身につけるべきなのか、そして、教員採用試験や大学の学費についてご紹介しました。

教員採用試験については大学が独自に対策プログラムを実施するなど、皆様の小学校教諭になりたいという夢を実現させるサポート体制を充実させています。
皆さまも必要な資質・能力や免許状について理解を深めていき、小学校教諭をめざしてみてはいかがでしょうか。

千里金蘭大学情報

教職支援室

小学校教員志望者を強力にサポートする教職支援室。
入学後から教員採用試験に合格するまで無料で利用することができます。
https://www.kinran.ac.jp/institution/support.html
教職支援センター

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大学入試の試験科目をチェックして、小学校教諭をめざすための受験準備を進める!
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