こんにちは。食物栄養 上山です。
私は応用栄養学という授業を担当しています。
今日は 3年生の応用栄養学実習の様子をご紹介します。
実習テーマは、赤ちゃんの離乳食です。学生は初めて調理する離乳食にとまどっています。上手く作れるかな?
赤ちゃんの発達によって、使用できる食材料や食形態は異なります。
離乳食を始めたばかりの時期は、どろどろの形態で、調味料は使用しません。赤ちゃんが「ごっくん」しやすいよう、なめらかにすりつぶしていきます。
調理している学生「どろどろ・べたべたしていて、美味しくなさそう・・・」⇒赤ちゃんにとってどうなのか、考えながら調理しましょう。

つぶしがゆ・ほうれん草ペースト・豆腐の裏ごし
離乳食に慣れてきたら、使用できる食材料の種類が増えていきます。どろどろ状態は卒業し、粗くつぶしたり、包丁で細かく刻んで調理します。

全がゆ・白身魚とほうれん草のくずし煮・人参とじゃがいもの粗つぶし・煮りんご
「この時期にいろんな味を覚えてもらうことが大事なんや」
⇒そうですね。赤ちゃんの味覚を育てるために、食品の持ち味を生かして調理しましょう。
「このリンゴ、赤ちゃんには固くない?」⇒良い気づきですね。この時期の赤ちゃんは歯がまだあまり生えていません。舌でつぶせる固さまで充分煮るようにしましょう。
発達に合わせて食品の形を残していき、調味料を使用し始めます。
離乳食完了期、そろそろ奥歯が生えだします。固さの目安は、歯ぐきでかめるぐらいです。りんごは少し固いかな?

軟飯・鮭のホイル包み・絹さやのいり卵・うさぎりんご
最後に自分たちの調理した離乳食を試食、みんなで評価します。
「もっと柔らかく調理すれば良かった」「調味料が少なくても、だしの味がして美味しい」「離乳食って作るの大変やなぁ・・・」
学生の感想はさまざまです。良い学びになったでしょうか?
ヒトは長い人生のうち、いろいろなライフステージがあります。 乳児、幼児、小学生、思春期、青年、中年、高齢期など。それぞれに必要な栄養量や食形態、食の問題を理解し、将来、適切な栄養ケアができるよう、学習を続けてください。