管理栄養士になるにはどのような学校があるのか
管理栄養士になるには栄養士免許を取得したうえで、管理栄養士国家試験に合格する必要があります。
そのための進路として、大学、短期大学、専門学校への進学があります。
その中で、管理栄養士養成施設の指定を受けている大学・専門学校と、栄養士養成施設の指定を受けている大学・短期大学・専門学校があります。
どちらも管理栄養士を目指せる養成施設ですが、どのような違いがあるのでしょうか？
本記事ではそれぞれの特徴をご紹介いたします。
管理栄養士養成施設の大学・専門学校で管理栄養士を目指す
管理栄養士になるために、管理栄養士養成課程をもつ四年制大学・四年制専門学校に通うという選択肢があります。
この場合、実務経験を必要とせず、卒業年度に管理栄養士国家試験を受験することができるというメリットがあります。
4年間という長い修業年限の間には病院や保健所での臨地実習があり、実際の現場を体験することは、将来の職を決める上で大変良い機会となります。
また、大学では栄養の専門分野はもちろん、外国語などの一般教養科目まで幅広く学ぶことができ、四年制大学卒として管理栄養士としての職種以外にいろんな職業への道も開け、様々な資格を取得できる大学もあります。
さらに、管理栄養士に必要な理系科目に不安のある方は、化学や生物の基礎科目をしっかりと学ぶことができる大学もあります。
栄養士養成施設の短期大学・専門学校で管理栄養士を目指す
次に、栄養士養成施設の認定を受けた二年制・三年制の短期大学・専門学校についてご紹介します。※1
二年制の短期大学・専門学校で管理栄養士の国家試験受験資格取得を目指す場合、栄養士の免許を取得し、卒業後に3年以上、実務経験を積む必要があります。そして、管理栄養士国家試験が3月に行われる関係で、多くの方は卒業後4年目に国家試験に臨むことになります。
また、三年制の場合も同様に2年以上の実務経験が必要になり、多くの方は卒業後3年目に管理栄養士国家試験に臨みます。※2
二年制・三年制の栄養士養成施設は管理栄養士養成施設と比べると修業年限が短いため、学費の面で経済的であるというメリットがあります。
就業年限が短いため、必須授業が中心となり、選択授業が少なくはなりますが、自分の将来に合わせた講義を選択することで将来の職域が広がります。
また、専門学校では大学卒業者や社会人が入学するケースも多く、様々な経験を積んだ方から刺激をうけながら授業に臨むことができます。
※1栄養士養成施設には、四年制大学もあります。
※2栄養士養成施設の四年制大学で栄養士の免許を取得した場合は、卒業後に1年以上の実務経験を経て管理栄養士国家試験の受験資格を取得できます。そのため、多くの方は卒業後2年目に管理栄養士国家試験に臨むことができます。
管理栄養士になるための学校の選び方
管理栄養士養成施設の大学・専門学校、栄養士養成施設の大学・短期大学・専門学校のいずれを選んだとしても管理栄養士になることはできるため、どちらを選んだとしても間違いではありません。
それでは、どのような視点で進学先を選べばよいのでしょうか。
一つは管理栄養士国家試験の合格率です。
第34回管理栄養士国家試験の学校区分別合格率を見た場合、卒業後に実務経験が必要な栄養士養成課程（既卒）の合格率（17．8％）よりも、在学中に国家試験に臨むことができる管理栄養士養成課程（新卒）の合格率（92.4％）の方が圧倒的に高いという結果なっています。4年間、しっかりと授業や国家試験対策に集中できる環境が大きいのではないでしょうか。
また、管理栄養士養成課程をもつ学校で開催されるオープンキャンパスに参加して、各学校の模擬講義や雰囲気を体験してみることも大切です。
おわりに
管理栄養士になるための管理栄養士養成施設と栄養士養成施設の違いについてご説明いたしました。
管理栄養士を目指す方は本記事をぜひ参考にして学校選びに役立てていただけると幸いです。
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