栄養教育論実習をふりかえって(3年生のみなさんへ)

DSC00376こんにちは巽です。

本学に来てようやく2年がたとうとしています。

今の3年生のみなさんとは一緒に2年間学んできましたね。

本学では、2年生で栄養教育のための科学・方法論を学び、

3年生の前期(栄養教育論演習)では個人を対象にした栄養教育のすすめかた、そして、

後期(栄養教育論実習)では、学園祭でのイベントやメディア作成、プレゼンテーションなど、集団向けの栄養教育について実習を通して学習してきました。

授業の最終日に3年生のみなさんに書いていただいた「振り返り」を拝見すると、

やはり、ロールプレイング法で集団を対象にしたプレゼンテーションについての内容が多く、次のようなことが感想・反省として書かれていました。

「自分でわかっていても相手に説明するのが難しい。」

「自分の持っている知識をかみ砕いて簡単にわかりやすく説明できることが必要――」

「自分が伝えたいことばかりを優先するのではなく、相手が何を知りたいのかどれくら

いの知識があるのかを考えなければならないと思う。」

「対象者に合わせた内容、そしておもしろいというのが大事なんだと思いました。」

こうした感想から、集団向けの栄養教育実践にある大きな課題についてきちんと認識してくれていると感じました。こちらのねらいとしていたレベル以上のことを学習してくれている手応えのようなものがありました。

学習において反省があるからこそ、レベルアップできるのだと思います。はじめから完璧にできる人などいません!

こうした栄養教育の困難さに気づき、反省を重ねていくみなさんはこれから、対象者に思いやりをもって、理解しようと努力する素晴らしい管理栄養士になってくれることでしょう。

とても楽しみです!

また私が今回印象に残っているのは、学園祭で「レシピを作成し配布したい」と取り組んでくれた人たちがいたことです。

(学園祭での取り組みは学生主体で企画からすべて行いました。)

学園祭イベント「ヘルシーファームへようこそ!」の数々の取り組みの中で、

私から見て、最も苦戦していたのが「レシピ作成班」でした。このグループのメンバーの「振り返り」にはそのことについて予想をこえる様々な視点からの「気づき」が書かれていました。

苦労に相当する、大きな学びがあったのではないでしょうか。

私がこれまで「栄養教育とは「食べ方教育」である」と、発信してきたことが、きちんと伝わってたら、とてもうれしく思います(思い過ごし?笑)。

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栄養教育は、昔は「栄養指導」と呼ばれていました。

現在は、「指導」という言葉に想起されるような指示的かつ権威的な立場を管理栄養士はとりません。

対象の立場に寄り添って、常に対象者のことを理解して、対象者自身が自ら学び、気づき、実践できるように「支援」すること――それが今の教育の方法です。

栄養教育と名称が変わったことにもその意味が含まれているのだと思います。

これからみなさんは、就職活動や国家試験に向け忙しくなることでしょう。

ここでの学びをぜひ、これからの活動のなかで活かしてほしいと願っております!

頑張ってくださいね!!

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