きのこ・キノコ・茸

皆さんこんにちは、食物栄養学科の佐藤です。
前期は3年生の選択授業である「微生物学実験」の助手を担当しています。

皆さんは「微生物」や「菌」と聞くとどういうイメージを持ちますか?
「ばい菌」「汚い」などネガティブなイメージでしょうか?

「微生物学実験って菌を扱うだろうから何だか汚くて怖そう」と思うかも知れません。

でも菌は人間に害をもたらすだけの存在ではないのです。とても人間の役に立つ、切っても切れない存在でもあるのです。

ご存知でしたか?タイトルにあるきのこ! 実はきのこは植物ではなくて菌類に属する生物なのです。

この授業ではきのこをこよなく愛する先生の指導の下、きのこを作ります。

今日はそのきのこの実験をご紹介します。

オガクズとヌカを混ぜたら水を加えて 菌の寝床(培地)を作ります。

オガクズとヌカを混ぜたら水を加えて
菌の寝床(培地)を作ります。

培地をマヨネーズ瓶に詰めてホイルをかぶせたら 雑菌を殺す(滅菌)操作をします。

培地をマヨネーズ瓶に詰めてホイルをかぶせたら雑菌を殺す(滅菌)操作をします。

この後、種菌を植えて25℃の温度で培養を続けると...。

オガクズ培地中に白い菌糸が蔓延します。

オガクズ培地中に白い菌糸が蔓延。

でも菌糸が見えるだけで、まだきのこの形は見えません。ここからが面白いところ♪

「さあ、きのこにおなりなさい!」と発茸(はつじ)操作を行います。

発茸操作後、さらに培養を続けると...。

きのこが!

きのこが!

翌日の午前中

翌日の午前中

午後にはさらに成長してきた

午後にはさらに成長してきた

さらに翌日 カサがとても綺麗なチョコレート色

さらに翌日
カサがとても綺麗なチョコレート色。 大きく成長しました。

またまた翌日 カサは完全に開いて可愛い盛りは過ぎました。

またまた翌日
カサは完全に開いて可愛い盛りは過ぎました。

カサの形は?ヒダの形状は?柄は?ツバは? きのこの特徴を観察してスケッチします。

カサの形は?ヒダの形状は?柄は?ツバは?
きのこの特徴を観察してスケッチします。

菌糸の状態からきのこの姿になるのを見ると、きのこって凄い!とちょっと感動。

菌には黄色ブドウ球菌や病原性の大腸菌のような食中毒を起こす怖い菌もありますが、お味噌だって、納豆だって、ヨーグルトだって全て菌を利用して作っているんです。

この授業ではきのこだけでなく、藁から納豆菌を分離して納豆を作ったり、市販の乳酸飲料から乳酸菌を分離してヨーグルトを作ったりして、我々の食生活にいかに菌が有効に利用されているかを学びます。

前期の授業も残すところ後3回。この後は酵母を使ってジンジャーエールを作る予定です。

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