人体の仕組み

こんにちわ。食栄の石川です。

今年は、地震、台風、豪雨と大学周辺も自然災害の洗礼を受けており、昨日9/30に予定されていた年に一回の保護者会も止む無く中止となりました。

しかし、学生も教職員もそんなことには負けていません。9/21から後期が始まりました。皆頑張ってますよ。

今回は、石川が授業をしている解剖学や生理学など所謂人体の仕組み、もっと広く言うと生物の仕組みについて考えてみましょう。

そもそも管理栄養士課程で何故解剖学や生理学の勉強が必要かと言うと、人間は生きていく上でエネルギーが必要で、そのために食糧が必要です。光合成によってエネルギーを合成する植物とは違い、これを従属栄養といいます。食べ物は体内で消化・吸収され、さらに代謝されて複雑に形を変えて血となり、肉となり、そして生きていくためのエネルギーとなります。だから、栄養学を理解するためには人体の仕組みを理解する必要があるのです。

解剖学や生理学を学んでいると、何故こういう仕組みなのか、もっと良い仕組みがあるのではないか、という疑問が湧いてくることがあります。しかし実は生命体(生物)には、その何故に対する答えは最初からないのです。生物は、偶発的な遺伝子変異と適者生存という自然選択によって、生き残ってきたという経緯があります。そこには多くの偶然が含まれている可能性があり、効率性を追求して人工的につくられた機械とは最初から全く違うものなのです。それでも生物が非常に良くできていると感じられるのは、35億年の歳月を生き延びてきた証でしょうか。

この辺りのニュアンスを伝える例として、ナンセンスマシーンがあります。外国の博物館などで良くみられるもので、非常に複雑な機械が単純な仕事(例えば生卵を割る)をするだけ、という類のものです。人体(生物)の仕組みにも、これと似たようなことがあるのかもしれません。

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